平和を愛するみなさまへ

猛暑お見舞い申し上げます。

今年も広島、長崎の被爆地に、つらい思い出の原爆投下の日がやってまいります。私たちは,19年前から核兵器の恐ろしさを国内外に、「ばってんネットワーク」の会報を通して国内外に知らせてまいりました。この72年間被爆者は「核なき平和を訴え続けてきましたが、国はその想いに寄り添うことなく、先日の国連の「核兵器禁止条約」の採択にも参加しませんでした。国に期待できない以上、世界中の「平和を願う人々」のネットワークに期待するしかありません。そこで、核兵器使用は、長崎で終わりにしようと8月9日午前11時2分に、平和を願って一振りの鐘を鳴らそうと呼びかけています。

みなさまの自主的なご参加をお願いいたします。教会や寺社の鐘が、二度と兵器に利用される時が来ないよう、平和の鐘を鳴らしましょう!!

「ばってんネットワーク・平和の鐘・一振り運動」http://peacebell.net/、ホームページから、コメントをお寄せください。この運動は強制ではありません。個々の自主性を大事にしたいと思います。みなさまのご参加を期待しております。 不一    

2017年7月11日

代表 鶴 文乃・ 事務局 河野和子

先月11月27日、最後の「ほっとコンサートX」を、つくば市イノベーションプラザで、午後1時半から開催しました。会場にはイベントが多数重なる中、参加してくださった約60名の人たちが、広島、長崎、福島についての朗読に、耳を傾けてくださった。
このイベントは10回目になり、10年間休みなく開催してきましたが、遠くは愛知県の瀬戸市長崎市からの知人も駆けつけてくださって、小さいイベントですが、大きな広がりも感じました。昨年,東京で長崎、東京、千葉、茨城の朗読グループによる「合同朗読祭」を開催できたのも、この活動がもとになりました。
朗読とミニコンサートで構成し、重いテーマの朗読を聴いた後、ほっとしてもらうためにミニコンサートを加えたものですが、どちらも好評でした。
小さなイベントでそれほどの効果があるとは思えませんが、最後にあたって、これからは、参加者のみなさまに、日本人として広島、長崎、福島を伝えてくださるようお願いし、終了しました。これまでのみなさまのご協力に感謝します。

今年の「平和の鐘」は大宝八幡宮で

昨日、下妻市にある大宝八幡宮を訪問しました。ここは関東最古の八幡さまとして知られています。不思議なご縁で、今年の8月9日、午前11時2分に平和の鐘を鳴らさせていただくことになりました。この神社の鐘楼は、明治初期神仏分離政策により取り壊されたものが、平成になって復建されたものです。神社に鐘楼は現在珍しく、神仏混交の歴史を彷彿とさせます。「平和の鐘、一振り運動」は、誰でも参加できる平和活動として提案したもので、必ずしもお寺、神社、施設などが実行してくださるわけではないのですが、「誰もが勇気を出して、平和の鐘の趣旨を伝える行動」に、目的があります。
平和運動といえば、特殊な団体や経験者だけの活動と思い込まれているところがあり、なかなかじっくりと「平和」を自分の問題として捉える機会がありません。この運動もやはりイロがついているのではと警戒される傾向があります。
もともと、もっと、「ヒロシマナガサキを海外に知ってもらいたい」と海外生活の中から想い、2006年から「ばってんネットワーク」で、約20カ国の知り合いや、学校、図書館などに呼びかけたものでした。1年後、国内こそ必要だと言われ、国内にも呼びかけています。自分が生きる地域で、昔からある寺社、あるいは学校、施設など、鐘やチャイム、太鼓を一振りして、核戦争はナガサキを最後にし、核なき世界を目指そうという想いを共有する機会になればと思います。大宝八幡宮さんとのつながりは、今、ドイツでガラス作家として活躍中の祥さんのご実家がこの神社ということでした。祥さんを紹介してくださったのは、国際的な活動をしている二人の友人です。
国内→ドイツ→国内を経て、この夏の平和の鐘が鳴ることに感動しています。神社に働きかけても、なぜか冷たく追い返されることが多いのですが、この度、すんなりOKしていただいのは、やはり仲介に立ってくださった方々の日ごろからの信頼があったからだと思います。この夏、大宝八幡宮の周辺の人たちと、平和を祈って鐘を撞くことを楽しみにしています。この神社の附属保育園は、ユニークな保育で全国の保育園の関係者の注目の的だということです。

置き去りになった犬たち

昨年、原発事故で、置き去りになった動物たちの小さな写真展がありました。感じたまま詩にしました。これを英文で海外に発信したところ、海外でひろがってます。
つくば市でも何度か朗読してくれました。私に出来ることは下手でも文字で訴えること。良かったら皆さん、この詩を使って、もう忘れ去られようとしている原発問題、もう一度考えるきっかけにしてください。





            少年と犬           鶴 文乃
        ( 福島原発事故によせてー2)

散歩に行くと、ぐいぐい僕を引っ張ったシェーパードのマーク
シャープな顔立ちと背中にすいっと通った黒い毛並み
まるでウルフのようだった
僕が叱られて泣いていると、ぺろぺろと涙をなめてくれたやさしい犬


川底の石ころが透けて見える川面に、雪解け水が流れ込み
川岸に柔らかな新芽が出始めた、2011年3月11日午後2時46分
大地が揺れて、原子力発電所が壊れた


僕は悲しい別れをひたすら隠して
笑顔でマークの鎖を解いてやった
うれしそうに走り回っていたお前
気がついたら、空っぽの家
捨てられたマーク


あれから、お前は何を食べてどこに居るのだろう
この一年半、お前のことを忘れたことはない
頼むから何とか生きていてくれ
今度巡り合った時、お前が怒り狂って狼となって、僕に歯向かってきたとしても
それは仕方がないこと


とにかく、僕はマークの居る故郷に帰りたい
それが叶うなら、エアコーンも電子レンジもテレビもいらない
例え不便な原始の生活になっても、僕はかまわない


そして、きれいになった空気を胸いっぱい吸って
マークと一緒にあの野山を駆け巡りたい
その時まで、マークよ、生きていてくれ!



(置き去りされた犬たちを見て、2012年9月28日記)

筑波大生の平和イベント

1月16日、つくば市にあるpoco a pocoという美容院さんで、午後6時半から、「新しい勇気を持とう〜これからの生き方を考える夜」というテーマで、筑波大生の男女二人が中心になって、平和イベントが開かれました。タイトルは、長崎市で長い間、「長崎の証言の会」で活躍され、昨年の2月、残念ながら亡くなられた濱崎均先生の辞世の詩「新しい勇気を持とう」という題名からとってくれました。これは福島原発事故を濱崎先生が重く受け止め、「核を封じ込める勇気を持とう」と呼びかけた内容です。昨年の11月18日にシニア世代が開いた「朗読とミニコンサート」に参加してくれた恭平さんと、萌さんがもっと、多くの学生と想いを共有したいと、それから2ヶ月足らずで企画開催したものです。
face bookであっという間に40人近くの学生を集め、それにシニア世代の私たちが加わって、美容院は満員でした。この美容院の店主も積極的に地域の人々の出会いの場として使ってもらうことを、喜んでいるという奇特な人です。

実を言うと、昨年の11月の時は、若者の参加を促がしたいとわざわざウイークデーから日曜日にし、場所もつくば市の真ん中にあるサイエンスインフォメーションに替えての公演でしたが、結果はおじさんおばさんがほとんどでした。
少々がっかりしたスタッフに、この二人の学生が1月に改めて企画したいと提案し、あれよあれよ16日の開演になりました。朗読は、長崎原爆、福島原発、シベリア抑留などを扱った少々重い内容の詩の朗読、その後、「あなたの大切なもの、好きなもの」というテーマから、それを守るにはという生き方まで広がるしゃべり場、頭に白髪が目立つおじさん、おばさんも若い学生さんの中に入って、しゃべりました。そして、最後に学生さんたちのアカペラグループの、元気で明るい歌声で会場の雰囲気はほぐれ、最後は店の中いっぱいに手を繋いでの合唱となり、感動の中で終りました。

はっきりは言えませんが、この夜参加した人たちは、「きっと、何か感じ、これからのことを考えるきっかけ」になったものと思います。face bookで短時間で多くの人を集められる若者に、おばさんたちは、人海戦術でよく人が集められますねと、言われてしまったのには、苦笑。若者パワーに敬服です。案外日本は大丈夫!の感じがした嬉しい時間でした。

大学入学試験に哲学を

2013年、新しい年がきました。
世の中は、「あけましておめでとう」というのが常識でしょう。私は、あまり祝う気持ちにはなっていません。
ほんとに祝えるには、これから国民一人一人が、政治に自覚をもって参加することだと思います。先の選挙でも若い年齢層の投票率が低かったそうですが、未来がある人こそ、これからの社会をどうするのか考え、積極的に行動することが必要です。「ではの神」と海外生活経験者は揶揄されるけれど、フランスの高校生は、教育制度が改正される時、全国的なデモをし、改悪を止めた。日本でも選挙権を18歳にしようという意見もあるようですが、いまのままの若者の政治への意識の低さでは、それこそ国の方向が、とんでもない方へ行くかもしれません。これは、若い人の責任ではなく日本の学校教育に政治を考え語らせることは、ご法度的なムードがあるからだと思います。
戦後の教育が、愛国心を失墜し家庭崩壊を招いたと、新政権は憲法改正や教育改革もするという。しかし戦後の長い間政権を執ってきたのは、保守自民党の流れであり、それが失敗だとすれば責任は自らにあると言えないでしょうか。
フランスでは、学校教育に哲学が組み込まれて、常に人生について考える訓練がなされているという。教育改革というと戦前の愛国心教育や家族制度を持ち出したがる政治家ーそれも戦争中も知らない若い人が居るのには、驚いてしまいます。改革するのなら、規則のような小手先の改革でなく、人々の人としてどう生きるかの心の改革にしてもらいたいと思います。フランスのバカロレア(大学入学資格試験)には、文系、理系とも哲学が必須で、「人間は死について学ぶ必要があるか」、「知識は創造の妨げとなるか」などの問題が過去にありましたが、20点満点で、どんな優れた回答も満点はとれないそうです。神様だけが満点を取れるというウイットもある。しかし、これはフランス人のほとんどが、この問題に真剣に取り組むというシステムになっているのが、すごいと思います。日本も1月の統一大学受験問題に、哲学を必須にしてみたらどうでしょうね。憲法改正するなら、その導入後10年くらいにしてはどうかしらね〜。

今日は選挙です。

今日は選挙です。

昨日、つくば9条の会の7周年記念の一橋大学の教授、渡辺治さんの講演を聴きました。
今度の選挙は、憲法改正も視野に入れた自民、公明、維新などの勢力が、強そうです。

ちなみに、自民党の改正案に、天皇は、日本の元首であり、とあるほか、自衛隊国防軍となっています。
また第3章24条が、家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない。などに改正されるらしい。
いかにも、正論のようですが、国民の間で熟慮が必要だと思いました。あの戦争で悲惨な目にあったおばあさんとしては、平和憲法を容易く変えられては、困ると思っています。

若い人たちは、自分のこれからの人生が決まるような大切な選挙だと思います。ぜひ投票に行きましょう。