故郷長崎へ

久し振りに故郷長崎に帰りました。早いもので高校を卒業して50年も経ったらしいのです。本人はそんなに時間が過ぎたとは思っていませんが、、、。

 50年振りに再会した人もいて、「あなたは誰?」の世界でした。中には卒業写真を持ってきて、見比べている人もいましたが、ますます分らないし、落差がありすぎてあまりいい方法にも思いませんでした。
場所は料亭、料亭文化をちょっぴり味わいました。美しい芸子さんのお祝いの踊りから始まり、宴半ばには「長崎ぶらぶら節」など妖艶な舞が舞台を飾りました。料理は卓袱料理、これは若い頃一度「花月」で職場の忘年会の時、食したはずでしたが、マナーはすっかり忘れていました。

開会の挨拶のあと乾杯かと思ったら、先ずは「尾鰭」というお吸い物をいただき、それから乾杯なんだそうな。テーブルの真ん中にある大ぶりの椀の水、フインガーボールかな?と思いきや、洗杯する水だとか。自分が口をつけた杯を洗って相手に渡すのだとか。今時杯の回し飲みは流行らないけれど、恥ずかしながら、長崎の料亭マナーをすっかり忘れていました。
「長崎の事ば、知らんねえ」と地元在住の同級生に言われてしまいました。
すっかりよそ者だということを、実感した時間でした。

10数人の芸者さんをつけてくれたのは、長崎の重鎮になっている同級生二人。お陰でなかなか体験できないお座敷文化に触れることができました。
お世話役の皆さんに感謝しつつ、もう二度と会うこともないかもしれない昔の仲間と別れを惜しみ、会場を離れました。
「みんなみんなよくぞ生きたり、50年です。」