10月26日
今日の朝日新聞に「男と女・賃金格差大国 日本」という記事が載った。いまさら言われることでもなく、女性の社会的な地位が戦後60数年過ぎても、そう変わってはいないので、賃金も依然として男性より低い。先日、義妹が連れ合いを突然亡くした。まだ50代前半で伴侶を亡くし、自分が働いて今まで通りの生活を何とか維持しようとしている。しかし、特別な資格がない限り、労働条件が悪いし特に賃金も安い。私の母も40代半ばで戦争未亡人になった。
母子家庭の経済状態は厳しいものがあった。母は結婚前、市役所に勤めていたが、これといって資格はなかった。3人幼い子どもを育てるのは大変なことだった。その当時の状況と今もあまり変わってないように思う。死んでいった父は、まさか残された家族が困難な状態に追い込まれると思っていなかっただろう。
 父親は健康で元気なうちに、「もし、自分が死んだら」と想定して家族の生活を考えることはなかなか難しい。生命保険があるから安心なんて思っても、お金は時が経てば価値が変わるし、安心できるものではない。一番必要なのは、性別で労働賃金の差別をするのではなく、その個人の能力で評価する社会にすることだと思う。
男女共同参画社会」の掛け声だけで、その実践が遅すぎる。
女性の認識もおぼつかない上に、男性が真剣に考えようとする人が少なすぎる。ここで、各家族の父親(夫)が、自分が家族の経済を支えられなくなった時のことを考え、妻(女性)の社会的地位向上に目覚めてくれたら、もう少し日本の社会も変わるのではないかと思う。
そしたら、残された子どもが父親の死によって進学を諦め、人生を大きく変えねばならないような、悲しいことにはならないではないかと思う。(昨日25日、母の命日につけて思ったこと)