この頃、新聞紙上を賑わしている防衛庁の前事務次官の守屋氏、ずいぶん長い間、最高の椅子に座っていたものだ。国家公務員は、2,3年短いときは1年足らずで転勤になる。
これは、利権が絡む省庁の事業などにおいて、役人と企業の癒着を防止する目的もあると聞いた。家族にとっては見知らぬ土地を転々とし、心休まる時がないが、それは、守屋氏のような状況を作らないためには必要なことかと思う。
 今度のことで、守屋夫人が、夫ともに企業の接待を受けてたというのには驚いた。何を勘違いしているのだろう。夫が偉くなればなるほど、夫の身の回りの潔白さを監視する役目が妻にはあるのではないかと思う。

確かに、地方へ行けば、若い頃から官僚には過剰に持て成しがあり、時が経てばそれが当たり前になっていくのかもしれない。その世界にどっぷり浸かっていると、世間一般の良識を外れてしまうことがある。
最近、東京から、元某省の局長を呼んで、講演会を開いた。仲介にたった人が、その元局長を数人で囲い込みをして、主催する私たちのグループの目的が伝わらず、さんざんな内容の講演会になってしまった。つまり、自分の知り合いの官僚を仲良しグループで囲んで接待し、新しい人物には接近させないという訳である。
ほんとにびっくりした。在東京時代、私の周りは、高級官僚ばかりだったが、本人たちはそれほど偉いと思っていなかったように思う。

役人も役人だが、世間も過剰反応しすぎる。その役人がある目的を達成したとしても、それは仕事であって、その個人の功績ではない。元官僚は自分たちがしてきた仕事のことを話に来るのだから、話す場をつくってあげたくらいの思いで、接待すればいい。

守屋氏みたいな官僚を出さないため、世間の対応も考えねばと思う。