女性、男性それぞれの人格を尊重するための「性教育」

 東京都立七尾養護学校の元教師たちが真剣に取り組んだ性教育の授業や教材に対し、一部の都議から「過激な生教育」とバッシングを受けたことで訴訟問題になっていた裁判で、12日、東京地裁が都議3人と都に対し、都議の行為を「教育の不当な支配」と認定し、都と都議に210万円の損害賠償を命じた。元教師たちの勝訴だった。
 3人の都議は、自民党2人、民主党1人だそうだが、「ではの神」からいうと、経済的な面ではグローバル化を言っていても、この点については全くグローバルな視点がないらしい。教材の人形に性器が付いているのを見て、カアっときたらしい。そんなもの北欧では幼稚園のころから子どもたち見せて、性行為が人間を世に送り出すための大切ものであるか、年齢に応じて徐々に教えていっているわけで、何にも驚くことはない。デンマークの友人なんか、その友人の娘さんの15歳の誕生日の贈り物に「コンドーム」を送ったと言っていた。この3人、これ聞くと卒倒するかも。北欧はフリーセックスとか日本では、偏見を持って言われるけれど、男女お互いが尊重すること、妊娠するなら責任持ってという教育が行き届いていて、何も知らされないで10代の女性が堕胎のために密かに産婦人科に殺到し、医者を困惑させる国と比べれば、どんなに 人間尊重の国かが分かるというもの。
 この性教育に限らず、男女共同参画問題についても、「女性差別撤廃条約」も知らないような政治家の介入が多く、今国内の運動も死に体である。先進国と言いながら、この点では後進国で、それも相当遅れていて、絶望的だ。そんな状況の中、今度の判決は、少しは明るいものになった。