頼りになった故郷の同級生「橋本画伯の個展」

 先週の19日から24日まで、長崎県立美術館で、橋本さんの個展が開かれました。橋本さんにとっては、約半世紀ぶりの長崎でした。昨年出版した「いっしょうけんめい きょうまで生きてきたと!」(主として戦災孤児になった人の手記を集めたもの)に手記を寄せてくださった人です。彼の場合は孤児ではなく、戦争中、母子家庭になって戦後母親が一人で4人の子どもを育てることが困難で、彼が一人長崎の「向陽寮」に預けられたのです。
 非常に頭がよかったのですが、大学進学は諦めざるをえず中学を卒業後、給料を貰いながら高等学校教育を受けられる長崎三菱造船技術学校へ進学し、そのまま造船所へ就職しました。しかし、絵が好きで県展に応募し、県知事賞に入選。それが励みになって、絵描きになろうと一大決心し、上京したと聞いています。
彼の作品には、「憲法9条を世界へ」という、完成すれば横8.1メートル、縦3.6メートルにもなるという制作途中の作品もあります。
しかし、半世紀ぶりの長崎での個展というのですから、はたして鑑賞しに来てくれる人がいるかどうかが、ご自身も心配のようでした。
 そこで、微力ながら、私の友人、知人などにCMを引き受け、メール、チラシの送付、電話など、出来るだけの連絡をとりました。
特に、中学校、高校の同級生には、厚かましくチラシを届け配布や置いてもらったり、ご苦労をかけました。中には、癌の手術後というのにチラシを配り、遠い会場まで駆けつけてくれた同級生もあって、ほんとにありがたいことでした。なるべく迷惑をかけたくないと思ってはいるのですが、いざとなると同級生には甘えてしまいます。
お陰で、橋本さんの個展の会場は、かなりの人が来てくれたようです。
 ほかにも、「長崎の証言の会」「長崎ピースミュジアム」「城山9条の会?」などの関係者、報道関係の方々に感謝します。遠いところからのお願いにこれほど動いてくださるとは思いませんでした。とても心が熱くなり、橋本さんを差し置いて私が幸せに感じています。みなさん、ありがとう!!