脱原発世界会議に参加して

しばらく、ブログを休んでいるうちに、新しい年となりました。昨年は地震津波原発事故と大きな試練の年になってしまいましたが、今年は少しでも希望の年にしていきたいものです。暮れには「ばってんネットワークー平和のメッセージを長崎から、NO,13」をやっとのことで発行し、国内国外に配布しました。気分が乗らないこともあって、けして満足のいく内容にはなりませんでしたが、多くの人の善意に助けられ何とか発行できました。早速バチカンからは、受け取ったというお返事がきました。海外から即このような反応があるのは、珍しいほうです。2009年には、秘書の方を通じてローマ法王ベネディクト16世からの励ましのメッセージをいただきました。国内からは、田上長崎市長から、「平和のメッセージ」が届きます。小さな活動に対しても、誠実に応えてくださることに感謝しています。
インターネットの世の中にまったく時代遅れの活動ですが、届けた先では必ず読んでもらえていると確信しています。
こんなちっぽけな活動で、世の中変わるはずはありませんが、原発事故には、ほんとに期待を見事に裏切られた思いでした。それに原発は「安全神話」に疑いを持っていたにも拘らず、はっきり反対の意思を伝えて来なかった自分自身にも重大な責任があると感じ、なんだか元気が出ませんでした。

14日、15日、横浜で「脱原発世界会議」が開催され、延べ1万人を超える人が集まりました。外国から「ヒバクシャ」が参加し、それぞれの体験が報告されました。チェルノブイリ原発事故、マーシャル諸島や、ポリネシアの核実験による被曝、オーストラリアのウラン採掘での被曝など、生々しい現状報告がありました。スイスの放射線学者のエデッカー氏は、放射能による病気は、単に癌や白血病ばかりでなく、心筋症、高血圧などあらゆる症状を引き起こすこと、人間には、核は危険極まりない物で、経済上からも、非常に高価なものになるという報告がありました。
福島市大波地区の小池光一さんからは、20年前から理想的な自然をと、何も無かった大地を耕し植物を植え、やっと里山の自然を手にし、これから、理想の農業をめざせると苦労が報われる時になって、原発事故で努力も水の泡になってしまったという報告は、深く胸に刺さりました。

救いは、この世界会議に会場からあふれるような人々が集まったということです。「この力が結集すれば、まだなんとかなるかもしれません。」私も少し元気が出てきました。