ピースボート乗船、報告会

昨日、M氏のピースボート乗船報告会に参加しました。
約20カ国を3ヶ月半ほどで訪問したという報告の中で、一番印象に残ったのは、やはりチェルノブイリの今の様子でした。爆発事故から26年経っても、放射能との戦いは続いているといいます。原発事故で74の村が廃村になり荒果てていて、幼稚園では、椅子などが散らばり残されたお人形が埃まみれで横たわっているようすに、胸が痛みました。あの時原発事故処理にあたった28人全員が死亡。その遺体はモスクワまで運ばれ、鉛の棺に入ってるそうです。これは、何を意味するのでしょうか。当時、東京のNGOがこの処理にあたった
MR.Jを招いたことがありました。その時のご縁で、その後何度か便りを出しましたが、あるとき、受取人不明で戻ってきてしまいました。彼も、この鉛の棺ではなくとも、もしかしたらこの世を去ったのかもしれないという気がしています。
チェルノブイリは、石棺が老朽化して危険になったため、またそれを覆う石棺が用意されているところだそうです。一度原発を建設したら、廃炉にしても延々とトラブルがないように管理しなければならないし、一度放射能で汚染されたら、汚染前のクリーンな状態になすことは、至難の業ということが、ひしひしと伝わってきました。
福島原発事故を経験し、日本は世界に向け、資本主義の金儲けの視点ではなく、あらゆる生命を守る視点から「核なき世界」を発信していくべきでは、と改めて思いました。